佐渡にいってきました(長文)

アース・セレブレーション 2012に夕焼けランプとして出演することが決まったので、ゆんと、同日出演のサンドリーヌちゃんと、佐渡へ。
直江津港までは夜行バス。4列シートは背の高いサンちゃんにはきつかったかもしれないな。僕は例のごとくあまり寝られなかった。。
直江津に着いて、フェリーが来るまで待機。すでにイベント参加者と思わしき人もちらほら。待ち時間に、ゆんが作ってる綿の…なんというのでしょうか、綿を針でチクチクすると徐々に形が整えられる手芸的な何か、でおにぎりをつくってました。

フェリーの中で寝るゆん。さなぎのようです。

無事佐渡に到着。暑い!今回はメラニーちゃんのお宅にお邪魔することになっていたので、荷物を置いて、早速海へ!家に近い岩場の海にいってみたけどちょっと波が高かったので、5年前に行った素浜へ。まだひともまばらで、初日から海を楽しみました。さんちゃんは「海岸が汚い!」といってました。ハングルなものとかが流れ着いてて。。きれいなビーチを想像してくると、ちょっと残念な光景だったかもしれないな。

ただ景色はすばらしかった!海に落ちる夕陽ってすごいね。壮大で偉大。


いっしょに寝泊まりするカニさん(サンフランシスコ在住で日本語が堪能なスリランカ人。っていろいろすごい)と合流して、やきとりやさんで前夜祭。

翌日はフェス初日で、出番。5年前は木崎神社で演奏しました。写真がまだあった。こんなかんじでした。

今年はハーバーマーケット(芝生)のとこにステージを統一したのとことで、とても立派に!二人だけのステージがとても広く感じました。

3日間は午前中にお店を開いて、ゆんと交代で店番をしながら、暑さで限界になったら海に飛び込む、というスケジュール。午前中でTシャツのいろが全部変わるくらい汗かいてるので、お昼過ぎぐらいがちょうどいい。岩場のとこも波が静まって、冷たくて気持ちいい!泳げなくとも、ざぶんとできれば十分ですね。水中めがねとかいままでほしいとすら思わなかったけど、今回は非常に必要でした。
たぶん2日目の夜、さんちゃんがチクチクのやつでトトロを作った!日本のアニメはフランスでも有名みたいですね。

3日目にしてようやく鼓童のステージを鑑賞。カニさんが海の幸をいっぱい持ってきてくれて、いい席でたっぷり堪能。

鼓童は本当に格が違うというか、最初のユニゾン(打楽器にこの表現が適切かどうかわからないけど)のワンショットで、もう痺れます。圧倒的な躍動感とグルーヴ。立ち見席も盛り上がってました。すごいとしかいいようがない自分の語彙力よ。。
で、ステージの出番が早めに終わっちゃってたので、どこかでちょこっと演奏できればいいな、日が落ちたくらいがいいかなでも鼓童のライブあるし…と思ってて、最終日にようやくゆんのショップの目の前で。さんちゃんは即興音楽で空間を作り出すので、それに併せてカホンを。と準備してたら、地元でパンやさんやってるマーカスさんが「叩かせろ」と乱入。そしてパワフルなリズム!さすがです。

僕も叩く。ちょこっとだけ撮れた動画があるので、FaceBookアカウントある人はぜひ覗いてみてください。

https://www.facebook.com/photo.php?v=396589517073019
翌日はカニさんにあちこち連れて行ってくれました。宿根木は町自体がとても雰囲気があり、大切に保存されている場所。新しい家もすべておなじように作られています。

矢島・経島の美しい景色。海はきれいで、25m先まで見えるとか。緑です。

その近くに、前日ゆんたちが行っていたという秘境に。入り江になっていて波もなく、わき水か川かの混じり合うところ。だれも来ない場所なのですごくきれい!でもボート遊覧のコースになっているみたいで、たびたび観光客がボートに乗ってくる。「ここはきれいなスポットで…」と来たら僕らが泳いでて、しかも誰も時計を持ってなくて観光客の人に「すみませんいま何時ですか?」とか情緒のかけらもない会話をしたりしてました。少なくとも僕らはすごい楽しかった。泳げたらもっと楽しめるのになあ。

アース・セレブレーションが終わった翌日、小木を出発するフェリーを、鼓童のメンバーが太鼓で送る「送り太鼓」が行われます。フェリーが見えなくなるまで太鼓を叩き続ける、それだけといえばそれだけなんだけど、とっても感動的な瞬間です。

ぼくらはもうちょっと滞在して、あちこちをぶらぶらと。小木にあるかき氷やさんはおばあちゃんひとりで切り盛りしてて、ペンギンというかき氷機で作ってくれるかき氷はとってもふわふわです。こんな顔になっちゃうくらい。

同じく小木にある手打ちそばのお店。メニューはなくて、入ったらこれが出される。不揃いな切り方とか、味があっていい。1杯500円。何杯でもいけちゃう感じ。

ゆんが先にかえって、さんちゃんとメラニーとで花火。誰もいなくなった、ハーバーマーケットがあったところではしゃぐ。線香花火が終わって、家に帰るときのセンチメンタルな叙情感は日本ならではかもしれないね。夏の終わりを感じて、すごく寂しく思えた。

帰りは両津港から新潟港へのフェリー、新潟から東京まで夜行バス(今度は3列シートで快適!)、さんちゃんはそのまま成田へ行き、ニューヨークへ。
今回一緒に行動した人たちはどの人もすごくあたたかくて、昔からの友人のような、安心感、楽しさがありました。不思議な縁だね。だから寂しい気持ちももちろんあるけど、またどっかですぐ会えるよね、という笑顔のお別れができた気がします。
アース・セレブレーションを楽しんでいる人やスタッフとして参加している人たちは、みんながそうじゃないかもしれないけど、日常のストレスや悩み事をいったん忘れて、夏を楽しむ!ということを全力でやっている感じがして、とっても生き生きして見えました。全国各地、海外からも祭りに参加する、顔しかしらないひとでも一年ぶりに会って「元気だった?」と挨拶する、それをちょっと田舎な佐渡でやることの良さ、楽しさがとても実感できたたびでした。
僕にとっては、あまり今までお盆に田舎に帰る習慣がなかったので、貴重な田舎暮らしの経験でした。もてなしてくれる人は親戚ではないけれど、本当に家族のような感じで、あたたかく迎えてくれ、いっしょに楽しんでくれます。この年でこんな経験ができるとは思わなかった。とても貴重だと思います。チャンスがあればまた夏に佐渡に行きたいね。
あとさらに英語でのコミュニケーションに慣れて、ある程度はいいたいことがいえるようになった気がする。はっきり伝える、もごもごとしゃべらない、外国人にとっては当たり前なのかもしれないけど日本人特有の「空気を読む(読み過ぎる)」こととは違う、きわめてシンプルな意思疎通手段。異文化コミュニケーションでものの見方も変わるし、非常に知の欲求が満たされる、でも終わりのない、そんな世界の一片が見えた気がします。フランスやアメリカに行くという選択肢も増えたし、もっと積極的に行きたいね。