術後経過と今後について

おかげさまで術後は良好。雹の降るような日(すごかったねえ。猫が不安げに鳴いていた)は気圧の関係か、かつてそれがあった場所がしくしくと痛みましたが、これもじきになくなるでしょう。ホチキスでとめてあったとこが一部ちゃんとふさがってなくてかさぶたになるんだけど、お風呂入るたびにはがれるのか溶けるのか、リセットされてしまうんですが絆創膏でもつけときゃよくなるかな。幸い痛みはないし。則巻アラレでいうところの「ハナクソつけたら治るよ」レベル。地球割りで遊ぶあのロボットはイデオンといい勝負しそうですね。スーパーロボット大戦シリーズに参戦して欲しい。キャラメルマン4号を「説得」で仲間にしたり。ターボ君にガンダム修理してもらったりしたらいいのに。ニコチャン大王がハマーン様と手を組んだり…カオス

閑話休題。手術で摘出した部位の病理の結果がでるので、再び日本医大へ。
結果はセミノーマ型精巣腫瘍、転移は認められないとのこと。精巣腫瘍でもその部位?箇所?によってセミノーマ型かそうでない(非セミノーマ型)かが別れるんだけど、セミノーマ型は抗がん剤放射線治療がよく効き、転移や再発があっても早期なら100%治癒可能だそうだ。まずは安心。
で、こっからが想定外だったんだけど、腫瘍が5cm程度、精巣網という部分に浸潤(癌細胞が進むこと。で合ってる?)がありました。これは転移ではないものの再発のリスクがそこそこあって、僕の場合30%くらいだとか。無視できない微妙な数字だね。で、投薬、いわゆる抗がん剤(カルボプラチンというのをを予定)を使用すれば、リスクは2〜3%まで減らせるので、その治療をしましょう、と。副作用なども考えられるので(職がないことも幸いし)、再度入院する事になりました。4日程度で退院、それを2回行う見込みで(副作用の状態によっては入院期間が延びることもあると説明を受けました)。
で、副作用についてなんだけれども、癌細胞だけでなく組織を形成する部分(骨髄とか毛髪とか)にも影響を及ぼすこと、生殖細胞(残っている左の精巣)の能力も一時的に低下し、稀に低下したまま戻らないこともある、とのことなので、念のため精子の冷凍保存を勧められました。保存しておけば、万が一の場合でも子孫を残すことができるので。
ここで入院の日程をfixしたあと、婦人科(男性が婦人科に行くというのはなんとも不思議な気持ちだが)の先生に精子保存について説明を受ける。
再度抗がん剤の副作用のリスクの説明があり、保険という意味で保存をお勧めします、と。この精子保存は残念ながら実費。どれくらいかっていうと、iPad一個分くらい。で、保存するからには継続的な更新も必要なわけで、これが年次更新、iPod touch一個分くらい。治療終了後生殖細胞の機能が回復すれば保存は必要なくなるけれど、冷凍した精子を使用する場合は体外受精になり、パートナーの協力も必要で、その費用はそこそこカスタマイズしたMac Proくらいになる、とのこと(もちろん医者はそんな例えしませんが)。その他、センシティブな説明などなど。
手術後の感じだとあとは経過観察で済むだろう、とたかをくくっていたので、この流れには少々驚き。この病院の治療方針なのか、もっと別の判断なのか分からないけど、リスクを最低限にするよう医師が選択、判断をして、患者に同意を求める、というやりかたのようだ。選択肢を与えられ「どうしますか?」と尋ねられる訳ではないのだが、リスクを限りなくゼロにする判断だというのが説明で十分に分かったので、納得の上で同意しました。万が一転移したとしてもほぼ完治するという前提ありきなので、念には念を入れる治療という感じですね。術後補助療法とかいうらしいです。今回は手術ではないし、入院の手はずもわかったので、その点は多少安心、というか気楽。
精子の採取は残念ながらエロエロな看護婦さんが手伝ってくれたりしないわけで、まあ当たり前なんだけど、自宅で採取したものを死なないように懐で温めて持って行く、というのがなんともスリリングなドキドキ感があるかもね。あ、念のため言っておくけど、コンドームをキュッと結んでそのまま持って行く、訳では決してないです。そんなんで職務質問でもされたら言い逃れが思い浮かびません。
抗がん剤の使用は、噂レベルでも、また知り合いの女性や同僚が抗がん剤で苦労してたのも知ってるので、正直不安は大きいけれど、再発のリスクが十分の一になるっていうのなら、乗るしかないよね、そのビッグウェーブに。
もしかして頭髪が抜けることもあるかもしれない、スキンヘッドの知り合いが数人いるのでなんかやり方とか聞いとこうかな、とか。4枚刃がいいらしい、というところまでは知ってる。でも毎日剃らなきゃいけないから維持が大変だってのも知ってる。

などなど、できるだけのーてんきなことを考えていれば不安にならないや、と思っていたのですが、もっとも重大な問題を忘れていて、
精 子 を 使 う 相 手 が い な い
これじゃあ保険だとか念のためだとか、まったく意味をなさなくなってしまう…
というわけで引き続きお嫁さん大募集中です!今なら死んでも精子があるので子供残せるおまけつき!今は職もお金もないうえに病気持ちですが、それを補って余りある優しさを備えています。と自分で言います。なぜなら本当だからです。
あとこの間言い忘れたんだけど、癌のしこりがどんなものなのかっていうのを、僕の指先の感覚が覚えているので、乳がんが気になる方はぜひ私の触診を(ry
あと精子を採取する日程も決まっているので、手伝っ(ry
ともかく、この数奇なお話はもう少し続きがありそうです。死と直面していないからこそ、こうやってへらへらと話ができるのかもしれないけど、それをありがたく感じ、適度にへらへらしとけばいいのかな、なんて適当に考えてます。