入院生活、そして退院へ(痛い話注意)

入院三日目

夜中に、股のあたりがじゅくじゅくしているのに気がつく。血液やら、溶剤やらが、少しずつ染み出てくるんだというのだが、なんとも気持ち悪い。履いてたものみんな赤く汚してしまうし。ので、午前中に担当医に来てもらって、処置。処置といっても、はっつけてたものをひっぺがすんだが、これがとてつもなく痛い…患部周辺に貼っている、ガムテープより強力そうなモノを一気にはがすんだもの、変な声出たほど痛い。テープに巻き込まれないように剃毛しといてね、ってことだったようだけど、毛がなくてもビリビリはがすのは痛い!
で、なんとかきれいにしてもらい、着替え完了。まだ体液が滴るので、おむつ風な布を当てたうえでパンツはく。実はこの滴るの、陰嚢に管が刺さってて、そこから出してるみたい。って、手術直後に説明あったはずなのに全然記憶ないのね。午後その管を取りますね、ってまた先生が来たんだけど、これも一オクターブ上の悲鳴が出るくらい痛かった。なにかをパチンとされました。急所ばっかりいじられて、すっかり弱くなります。
この日から食事が用意されます。胃腸の手術ではないので、普通の食事。1900kcalだそうです。



どれも味が薄…いや、素材の味を楽しめる最高の料理です。食べ残しもしっかりと計算されるようです。僕はすべて完食ですが。
もう着替えたので、尿瓶も卒業です。術後初めて歩くけど、まだまだゆっくりでしか歩けない。点滴引っ張りながら、よたよた。仕方ないね。
なんとかベッドの上で動けるようになったので、iPhoneで音楽聴いたりしていました。玉置浩二とか玉木宏とかたまとかSmashing Punpkinsとか。うそですすみません。
夕方あたりから、熱が出始める。手術のあとは大抵熱がでるのだそうだ。少しでも寝やすいように、痛み止めの座薬をお願いした。これですーっと眠れれば、熱も過ぎるかな…

入院四日目。開放

四日目、夜中に熱でうなされたの思い出す。汗が気持ち悪くて服を脱いだんだった。朝になったら熱は下がってるようで、わりとすっきりした気分。先生に診てもらって、陰嚢の管が入ってた部分の穴を確認、あとはそこにガーゼあてとくだけで大丈夫でしょう、とのこと。もちろん開腹部はがっちりホチキス(!)でとめてあって、そこも痛みはあるんだけど、陰嚢に空けた穴は自然に塞がるのを待てばいいから、シャワーでしっかり流して清潔にしてればオッケーらしい。ということで、やっとシャワー浴びれることに。これがうれしかった、何せ夜の間にいっぱい汗かいたから、頭もぐちゃぐちゃだし、いろんな意味で限界でした。院内うろうろするのも認められたので、売店でシャンプー買って。傷口がなければもっと楽しめるんだろうけど、まあしかたないね。そのシャワーのときに改めて自分のを眺める。片方には明らかに中のタマがない。これで自尊心を失うほど、タマに依存もしてないけれど、自分の体に当たり前にあったモノがもうないんだという、なんだか不思議な気持ち。お腹の中の内臓ではないから、特有の気持ちでしょうね。

この日から明らかに体が軽い、というか、スムーズに動かせるようになる。痛みに慣れたのか、昨晩の座薬が効いたのか…痛みさえ制御できれば、ほとんどの動作に問題はなさそうです。

この日はお見舞いに来てくれた友達もいて、本当にありがたかった。独りはつらいもの。分かり合えないまでも、話を聞いてもらうだけでどれだけの安らぎになることか!元気な顔を見られて安心したよ、って言ってくれたけど、顔を見て安心したかったのは僕のほうだったのかもしれません。そうやって訪ねてくれることにただ感謝。

入院五日目、退院

朝の検温でも問題なし、染み出しもないため、この日で退院に。本当は4日間の予定だったんだけど、熱も出たし、一日だけ伸ばすことにしたのが、ちょっと安心感があってよかったと思ってます。

かくして右のきゃんたまは「生物学的に正しい目的」に使われることなく、左のきゃんたまに全ての望みを託し、お別れとなりました。ここは俺に任せておまえたちは早く先へ行け!的な。あとは俺たちに任せろ!的な。
その思い(?)を無駄にせぬよう、今まで以上にお嫁さん探しに精を出さないといけません。お嫁さん募集中です。いいひといたら是非。かたたまないですけど基本的には優しい人柄です。