年の瀬

早いもので、今年も残すところ一ヶ月を切りました。ってかこの文章をダラダラ書いてるうちにもうクリスマスも終わってしまいました。ホントに早いね…
今月は夕焼けランプの活動で、会津若松のホールでコンサートという、大きなイベントがありました。本当に貴重な経験ができて、感謝しています。あたたかい、天から降り注ぐ拍手、わすれません。
夕焼けランプは、今年アルバム「天球」もリリースしました。総合プロデュースの西池さんはじめ、とてもたくさんの方にお世話になり、時に迷惑かけつつ(寝坊はもういたしません!)、完成して世の中に出すことができました。2曲ほどミックスも経験させていただいて、自分の作る音や、出したい音への今後の課題が見えました。中には、僕のミックスが一番いい!と言ってくれる人もいて、畏れ多いことですが、大変嬉しく思い、今後の活動の糧になっています。自分の力だけで一曲完成さす、っていうのは今年は厳しそうなので中長期的な目標として、なんやかや頑張りまーす。まだオフィスには若干の()在庫がございます。まだ聴いてない方、これを機に是非一聴をお願いします。ミラクルでマジカルな世界を。

天球

天球

そうそう、そのアルバムを連れてフルバンドで演奏できたのが、何気に励みだったりします。あと、佐渡!この超インドア派な僕が我慢できず毎日海にダイブするっていうくらい、楽しかった一週間でした。是非みんなで、お子様も連れて、遊びに行きたいね!と友人家族らと話したりしてました。ホントに楽しい夏だった!

私的なことでは、やはり癌に全てをもっていかれた感じがあります。まあ一応大きな病気だし、すべてが傾くのも仕方ないけど。繰り返しになるので詳細はここでは割愛しますけど、僕自身これをネタにしたいと思っていても、例えば周りの人の近しい人が癌で逝ってしまっていたら、あまり笑えるものでもないのでしょうね。ぼくにもそのような素敵な女性がいましたが、それと比べて、というと失礼になるかもだけど、もっとネタにしていいんだよ。向こうであの人がジェラシー抱くくらい。あと、自己紹介で「タマとっちゃったんですよー」ってのはいい加減卒業します。その先を、生き残ったもう片方の行く末を。
そんなこんなも含めて、今年感じたことは「社会的な喪失や失墜は、人生の喪失だとは限らない」ということです。どんなにお金がなくっても、職が見当たらなくっても、飲み食いするたびに罪悪感を感じていても、それを原因に自分を責めたり、この世の終わりだと思うことはたぶん思い過ぎなのです。家族がいること、支えてくれる人がいること、本当に感謝して、それこそ生きている価値をこれほど実感することはありませんでした。私は神のこしらえた大局のひとつであって、それ以上のものではないのです。愛する人がいれば、もっと強い思いになっていたでしょうけど。とにかく、癌という一時停止は踏んだものの、これからは自分の時計をしっかり刻んでいきたいですね。本当に。

癌の話で思い出したけど、僕が軽度で済んで、ひょこっと復帰できたのは、きちんとした高額な保険に入っていたからではなく、早期に見つかったからです。どんなに高い保険を準備していても、末期で手遅れだったらそれは何にも替えられません。手厚い補償と一緒に余命を知らされてもきっとうれしくないでしょう。もちろん手術や治療には結構な金額がかかってしまうので、家族を養う立場だったり、こどもがいたら保険も大事だけど、みなさんに一言僕からお願いできるなら、保険はともかく、少なくとも癌検診は受けてください。癌検診はできるかぎり受けてください。いつ誰に降りかかってくるかわからないし、若くして冒されるケースも少なからずあるのです。会社の健康診断なので年一回は体をチェックする機会はあるでしょう、そのときにふと思い出してほしい。それがいろんな事情で無理だったら、せめて自分の体の異変には敏感に感じて欲しい。痛みがなかったらまあ痛くないし病院は後回しでいいか、とか思わずに僕の体験談をちょこっとでも思い出してくれたら。

それはそれとして、僕はちょっとだけアクセルを緩めてしまったので、来年はもっと踏み込んでいきたい。そしてはみだしていきたい。情報を理解するのに冷静さは必要だけど、それからどうするのか、結局突き動かすのは情熱なのです。僕は余りにクールすぎる。せっかく生き残ったんだもの、世の中に、感謝すべき人たちに、なにか恩返しとして残したいからね。