sun set lamp

お天道様【おてんとうさま、おてんとさま】ということばがあります。「お天道様が見ているよ」「お天道様に笑われるよ」など、子供を躾る際によく使われます(今となっては古い表現ですね、僕は祖母からよく言われていた記憶があります)。もちろん太陽の事をさしているのですが、「太陽が見ている」という擬人的ないいまわしが、「八百万の神」の文化を持つ日本文化ならではなのでは、なのでしょう。太陽はどこからでも自分たちを見ることができるのだから、悪い事しようとしても、どこかからちゃんとチェックされていますよ、と。子供に道徳心を芽生えさせるための先人の知恵ですね。
では、夕暮れの、夕焼け空のお天道様は、丸一日の僕たちの立ち居振る舞い、やってきたことの過程や成果を見て、何かを思いながら眠りにつく、ということになるのでしょう。「よくやってくれたね、これで今日も安心して気分良く眠れる」「今日は…まあ及第点、明日こそはしっかりやっておくれよ」…いろんなメッセージが、あの綺麗な夕焼けには詰まっているのではないか。そう感じると、ただ「綺麗な夕焼けだなあ」という感動とはまたちょっと違う、感謝の気持ちのようなものがもてる。お天道様、今日もありがとう。明日も見守ってください、みたいな。なんかそういう存在に少しでも近づけたら素敵だね。でもここ数日のお天道様は目から体液を発射しているようで、ちょっと熱視線が激しい。