虫文

おとついの夜、部屋の中で蚊を見つけて、でも仕留めきれなかったんだ
窓際で蚊取り線香に火をつけて寝たら、翌日にはそんなことすっかり忘れてしまった
そしたら今日押し入れの中からふわふわと出てきたんだ
生き延びるために必死だったのだろうか
一寸の虫にも五分の魂、僕は一度だけそのまま自由にさせてやろうと決めた
その代わり次僕を狙うことがあったらその時は勝負の時、例え相手がメスであろうと容赦しないぞ、と


5分後、一撃で仕留めた
出てこなければ、やられなかったのに